【2024年】セールスイネーブルメントツール9つ│特徴や選び方、導入事例も解説

セールスイネーブルメントを推し進める上で重要になるのが、導入するツール選び。様々なセールスイネーブルメントツールが開発・提供されていますが、それぞれ異なる特長を持っているため、自社に適したツールを導入しなければなりません。

ここでは、最新のセールスイネーブルメントツールを9つに厳選し、それぞれの特徴や選び方に加え、セールスイネーブルメントツールの導入事例も解説します。

目次

セールスイネーブルメントとは?

セールスイネーブルメントに使えるツールを選ぶ前に、まずはセールスイネーブルメントの概要について見ていきましょう。ここでは、以下の4つの観点からセールスイネーブルメントの基本をおさらいします。

・営業全体の最適化や効率化を実現する考え方

・初出は1999年のアメリカ

・解決できる課題や取り入れるメリット

・セールスイネーブルメントに向いている企業

それぞれ詳しく見ていきましょう。

営業全体の最適化や効率化を実現する考え方

セールスイネーブルメントとは、営業部門全体を最適化・効率化して成果を底上げする考え方や概念のことです。そのため、一口にセールスイネーブルメントと言っても取り組む事柄は多岐にわたります。

成果や顧客情報に誰でもアクセスできるよう可視化したり、営業人材の育成のための体制構築や情報を共有するDX化なども広義ではセールスイネーブルメントに含まれるのです。

これらを全て人力で構築するのは難しいため、国内外の様々な企業からセールスイネーブルメントを実現するためのツールが開発・提供されています。

初出は1999年のアメリカ

近年注目されているセールスイネーブルメントですが、初出は1999年のアメリカです。ジョン・アイエロとドリュー・ラーセンという二人のビジネスパーソンが、営業効率の低下や販売プロセスの改善といった課題に取り組むべく提唱したのが始まりと言われています。

もともとは販売戦略の刷新をメインに掲げた概念で、顧客の悩みやニーズを知るための適切なトークであったり、顧客のニーズに沿ったサービス提供にチーム全体で取り組むことの重要性を説いた内容でした。

しかし当時は大多数が受け入れるほどのインパクトは生まれず、2010年頃からIT化が進むにつれて次第に浸透していったという背景があります。

参考:The Beginnings of Sales Enablement ProgramsMEREO

解決できる課題や取り入れるメリット

セールスイネーブルメントで解決できる課題は多岐に渡ります。たとえば以下のような課題の解決にセールスイネーブルメントは有用と言えるでしょう。

・営業プロセスの属人化を防ぎ、メンバー全体の効率化を促す

・評価制度を刷新し、目に見えなかった成果を数値化する

・部門内の情報連携を強化し、メンバー間の情報格差を改善する

・部門外への情報提供を加速させ、マーケとの連携を強化する

・人材育成のためのスクリプトやコンテンツ作成を半自動化できる

他にも様々なメリットが期待できますが、昨今は特に上記の課題解決に頭を抱えている企業は少なくないでしょう。セールスイネーブルメントは競争が激化し、グローバル化が加速する現代の企業にこそ重要な考え方だと言えます。

セールスイネーブルメントに向いている企業

セールスイネーブルメントは、先述したような課題の改善に意欲的な企業にこそ向いていると言えます。中でもマーケティングよりも営業に比重を割いている企業にとっては、営業部門の強化は業績に直結するためより効果を実感しやすいでしょう。

他にも、新規性の高いサービスを提供している企業は営業の重要度が高くなりやすいため、セールスイネーブルメントを積極的に取り入れるのがおすすめです。

一方で、すでにある程度のリピーターを抱えており、同一商材での市場の拡大を望んでいない場合にはセールスイネーブルメントを取り入れるメリットは薄い可能性があります。

セールスイネーブルメントツールとは?

セールスイネーブルメントを実現する上で欠かせないのがツールの導入です。セールスイネーブルメントを推進するのは営業部を統括する部課長が最適ですが、人力ではどうしても対応できる事柄に限りがあり、持続的な効果が生まれにくくなります。

ここでは、セールスイネーブルメントツールの概要や機能について詳しく見ていきましょう。

セールスイネーブルメントを実現する屋台骨

ツールはセールスイネーブルメントの屋台骨。ツールを導入すればセールスイネーブルメントで改善すべき事柄を自動的にサポートし、担当者の負担をぐっと減らしながら効率的な営業効率の改善が見込めます。

また人力でセールスイネーブルメントを実現したとしても、その立役者であるリーダーが異動になってしまうと次の担当者が上手く引き継げずに効果が薄れてしまう可能性があるのです。

セールスイネーブルメントが永続的に実現され続けるためにも根幹はツールに一任し、上手く機能させる調整部分を経験豊富な営業人材が担う、という考え方が大切でしょう。

セールスイネーブルメントツールの3つの機能

セールスイネーブルメントツールの機能は以下の3つに大別されます。

・コンテンツの活用と管理

・アクションの均一化

・マネジメントや教育のサポート

それぞれ詳しく見ていきましょう。

コンテンツの活用と管理

セールスイネーブルメントツールにはコンテンツの活用や管理といった機能が搭載されています。ここで言うコンテンツとはホワイトペーパーやクライアントへ提案する際の資料に加え、OJT用のマネジメントコンテンツも含まれます。

これらを一元管理し、資料が雑然と散らばるのを防ぎつつ最適なタイミングで活用できるようツールがサポートするのです。

また、クライアントへ送付したコンテンツの閲覧状況をトラッキングして最適なタイミングでこちらからアクションできるようサポートするツールなども存在するため、コンテンツの利活用に課題感を抱えている企業にはこのコンテンツ管理機能が大いに役立つでしょう。

アクションの均一化

ツールの機能には営業アクションの均一化も含まれます。営業プロセスは属人化しがちですが、効果が出やすい営業プロセスを共有し、営業部内で均一化できれば営業効率の向上が期待できるでしょう。

具体的には、見込み顧客の属性や温度感を数値化し、過去の成約データに基づいてどのようなアクションをいつ実施するかをツールが判断し、推奨します。営業の勘や暗黙知に集約されていたノウハウを可視化し、誰でも使えるようにする機能と言えるでしょう。

マネジメントや教育のサポート

セールスイネーブルメントツールには営業社員のマネジメントや育成をサポートする機能も搭載されています。たとえば、各メンバーの強みをツールで数値化しながら一元管理し、どのような能力を伸ばせば良いかを本人やマネージャーが判断できる状況を作る機能も。

人材の育成のみならず、マネージャーの負担軽減にも効果的な機能と言えるでしょう。中にはAIがトーク内容や表情などを判断して改善点を提示してくれる機能を搭載したツールもあり、人材育成に課題を抱える企業にとってはクリティカルな効果が得られそうです。

セールスイネーブルメントツールの選び方

以下の5つの観点から、セールスイネーブルメントツールの選び方を解説します。

・課題感
・セキュリティ・サポート体制
・操作性
・機能の範囲
・既存ツールとの互換性

それぞれ詳しく見ていきましょう。

課題感で選ぶ

セールスイネーブルメントに取り組もうとする企業が抱える課題には、主に以下の4つが当てはまります。

・社内のノウハウが体制化されていない

・商談の確度や精度が低い

・マネジメント体制が整っていない

・商談前の工数がかかりすぎている

これらの課題感に合わせて最適な機能を搭載したツールを選ばなければ、せっかくツールを導入しても効果が薄く、費用対効果が落ちてしまうでしょう。それぞれの課題感に合わせて適切なツールを選ぶのがポイントです。

ノウハウの体制化にはコンテンツ管理タイプ

せっかく蓄積した社内のノウハウが上手く活用できていない場合は、コンテンツ管理に強みのあるツールを選ぶのが良いでしょう。資料作成や共有、検索といった管理がしやすくなり、異なる用途への転用も補助してくれるため、スムーズに課題解決に繋がります。

商談の精度を上げるにはFBに強みのあるタイプ

商談の精度を上げたい場合は、商談内容を振り返る文字起こし機能が付いていたり、AIが内容の評価を下したりするタイプを導入するのがおすすめ。マンツーマンで指導する工数を削減しつつ、半自動的なメンバーのスキルアップが期待できます。

マネジメント体制の構築にはメンバー管理タイプ

マネージャーの手が回りきらず、メンバーのマネジメントが手薄になっているのであればメンバー管理に強みのあるタイプを選びましょう。このタイプのツールは各メンバーの強みや進捗、成果を可視化し、どのような能力を身に付けるべきかまで判別してくれます。

商談前の工数削減にはプロセス管理タイプ

最適な営業プロセスをツールが判別・管理してくれるツールを導入すれば、無駄な工数の削減や営業成果の向上が見込めます。AIやチャットボットで顧客対応を巻き取る機能を搭載したツールもあるため、事前にどの工数を削減すべきか見極めるのも重要です。

セキュリティ・サポート体制で選ぶ

セールスイネーブルメントツールを選ぶ際にはセキュリティやサポート体制がどれくらい充実しているかも重要なポイントです。特に初めてセールスイネーブルメントツールを導入する場合は重視するべきでしょう。

顧客データを扱うため、万が一にも流出は避けなければなりません。IDやパスワードだけでログインできるツールは脆弱性が高まるため、IPアドレス制限や2段階認証などの機能も搭載されているものが望ましいです。

また、海外製のツールはサポートが英語のみだったり、サポートに対応してくれる時間帯が日本とはズレている可能性があります。トラブル時に迅速に対応してくれるのか、という観点でもサポート体制をチェックしておくようにしましょう。

操作性で選ぶ

セールスイネーブルメントツールを導入すると、業務改善には繋がりますが導入直後の混乱が予想されます。すぐに活用できる操作性なのか、というのも確認しておきたいポイントです。

特に機能の説明やFAQが英語表記のみだと習熟にも時間がかかってしまう可能性があるため、不安が残る場合は国産のセールスイネーブルメントツールを選びましょう。

機能の範囲で選ぶ

セールスイネーブルメントツールにはそれぞれに強みがあります。基本的には顧客管理やコンテンツ共有、トーク内容の改善といった機能は搭載されていますが、中には特定の機能に特化している分、その他の機能の使い勝手が悪いと感じるものもあるでしょう。

まずセールスイネーブルメントツールに求める機能を把握し、導入しようとしているツールで事足りるのかを確認しておくことが肝心です。

既存ツールとの互換性で選ぶ

既存のチャットツールや営業ツールとの互換性が悪いものを選ぶと、かえって業務効率が落ちてしまう可能性も。既存のツールとの互換性や連携が可能であれば導入後の活用もスムーズに進むため、合わせてチェックしておきましょう。

おすすめセールスイネーブルメントツール9選

ここからは、おすすめのセールスイネーブルメントツールを厳選して9つご紹介します。それぞれの機能や特長を踏まえて解説しているので、導入時の参考にしてみてください。

また、企業のニーズに合わせて以下の3つのパターンでツールをご紹介します。

・ノウハウを活用したい企業向け

・マネジメントに注力したい企業向け

・商談を成功させたい企業向け

自社の悩みに合わせて、最適なツールを探してみましょう。

ノウハウを活用したい企業向け│セールスイネーブルメントツール3選

ノウハウの活用に課題を感じる企業にオススメしたいセールスイネーブルメントツールは以下の3つです。

運営会社サービス名実績特徴
AimyTech株式会社GRiX40%の工数削減や商談数の増加資料の閲覧状況などをトラッキング。顧客ごとに適切なアクションが選択可能。
amptalk株式会社amptalk商談化率200%増加など商談データを共有して社内ノウハウの活用を促進し、強いチーム作りに貢献。
株式会社マッシュマトリックスMashmatrix SheetSalesforceのデータ入力時間を半減、工数削減が可能SalesforceをExcel感覚で閲覧・編集できる。扱いやすく導入しやすい。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

GRiX

運営会社AimyTech株式会社
サービス名GRiX
導入社数等実績40%の工数削減や商談数の増加
特徴資料の閲覧状況などをトラッキング。顧客ごとに適切なアクションが選択可能。

GRiXは送付した資料の開封状況やアクセス解析を通じて、見えない顧客心理を可視化できるセールスイネーブルメントツール。最適なアクションの選択やタイミングの判別をおこなってくれるため、コンテンツを最大限に活用したい企業におすすめです。

amptalk

運営会社amptalk株式会社
サービス名amptalk
導入社数等実績商談化率200%増加など
特徴商談データを共有して社内ノウハウの活用を促進し、強いチーム作りに貢献。

amptalkはこれまでの商談データを社内で共有し、誰でもアクセスできる状況を構築。過去の事例を資産化するには、共有のみならず調査や分析といった手間がかかりますが、自動書き起こしや解析機能を通じて情報の資産化をオートメーション化できます。

Mashmatrix Sheet

運営会社株式会社マッシュマトリックス
サービス名Mashmatrix Sheet
導入社数等実績Salesforceのデータ入力時間を半減、工数削減が可能
特徴SalesforceをExcel感覚で閲覧・編集できる。扱いやすく導入しやすい。

Mashmatrix SheetはSalesforceと組み合わせることに特化したセールスイネーブルメントツール。Excel感覚で入力や編集ができ、Salesforceに蓄積した顧客データを活用できていない企業におすすめです。日常的に発生するデータ入力業務の工数削減にも貢献します。

マネジメントに注力したい企業向け│セールスイネーブルメントツール3選

マネジメントに課題を感じる企業にオススメしたいセールスイネーブルメントツールは以下の3つです。

運営会社サービス名実績特徴
株式会社PoeticsJamRoll2ヶ月で売上20%増、教育工数の50%削減など商談をAIが解析し、フィードバックに繋げる。即効性のある業務改善が可能に。
株式会社プラスアルファコンサルティングSales Square10年シェア1位のツールなどを手掛ける営業データと人材データを掛け合わせた総合的なパフォーマンス改善が可能
SALESCORE株式会社SALESCOREアポ獲得率400%増加など多数「営業の達成に再現性を」というキャッチコピー通り、営業全体の効率化に定評があるツール。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

JamRoll

運営会社株式会社Poetics
サービス名JamRoll
導入社数等実績2ヶ月で売上20%増、教育工数の50%削減など
特徴商談をAIが解析し、フィードバックに繋げる。即効性のある業務改善が可能に。

JamRollはあらゆる商談を可視化することに特化したツール。本来は見えないはずのメンバーの商談内容を定量化できるため育成やメンバーのマネジメントに生かしやすく、教育にかかる工数の大幅削減も実現できます。

Sales Square

運営会社株式会社プラスアルファコンサルティング
サービス名Sales Square
導入社数等実績10年シェア1位のツールなどを手掛ける
特徴営業データと人材データを掛け合わせた総合的なパフォーマンス改善が可能

Sales Square(セルスク)は日々の営業活動で蓄積した営業データの活用に加え、各営業メンバーのスキルや強みといった人材データも一元管理し、数値としての成果と人材育成の両方を改善するセールスイネーブルメントツール。

数値目標だけでなく、組織の強化やマネジメントにも注力したい企業におすすめです。

SALESCORE

運営会社SALESCORE株式会社
サービス名SALESCORE
導入社数等実績アポ獲得率400%増加など多数
特徴「営業の達成に再現性を」というキャッチコピー通り、営業全体の効率化に定評があるツール。

一時的な営業力の強化ではなく、永続的な営業力の強化を目指す企業におすすめなのがSALESCORE。他ツールとの連携や各メンバーの成果などを一元管理し、マネジメントを強力にサポートします。アポ獲得率の強化にも繋がるバランスのよいツールです。

商談を成功させたい企業向け│セールスイネーブルメントツール3選

商談がボトルネックになっている企業にオススメしたいセールスイネーブルメントツールは以下の3つです。

運営会社サービス名実績特徴
株式会社RevCommMiitel Phone新人のアポ獲得期間を200%短縮架電業務の改善に定評があり、IP番号付きで低コストから導入できる
株式会社Sales MarkerSales Bolt20以上のツールとの連携が可能商談成立の確率予測やアクションの自動化に加え、マーケとの連携にも強い。
株式会社アプルーシッドGroupfileファイル形式を問わず閲覧・編集可能大量の資料に一瞬でアクセス可能。ブラウザでLP制作も。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Miitel Phone

運営会社株式会社RevComm
サービス名Miitel Phone
導入社数等実績新人のアポ獲得期間を200%短縮
特徴架電業務の改善に定評があり、IP番号付きで低コストから導入できる

テレアポをメインに効果を発揮するのがMiitel Phone。架電業務の効率化や改善に強みがあり、導入コストの低さや手軽さもおすすめしたいポイント。新人の教育やサポートにも貢献でき、戦力になるまでの教育期間をぐっと短縮した実績も豊富にあります。

Sales Bolt

運営会社株式会社Sales Marker
サービス名Sales Bolt
導入社数等実績20以上のツールとの連携が可能
特徴商談成立の確率予測やアクションの自動化に加え、マーケとの連携にも強い。

Sales Boltは複数のツールとの互換性や連携が可能な導入しやすいセールスイネーブルメントツール。顧客の行動データをもとに商談の成功確率を算出したり、最適なアクションの提案をしたりといった機能を搭載し、商談の成功を強力にバックアップします。

さらに、Sales Boltは同社のツール「SalesMaker」との連携でさらに真価を発揮します。マーケティングツールも導入して抜本的な改革を検討している企業におすすめです。

Groupfile

運営会社株式会社アプルーシッド
サービス名Groupfile
導入社数等実績ファイル形式を問わず閲覧・編集可能
特徴大量の資料に一瞬でアクセス可能。ブラウザでLP制作も。

Groupfileは少し異色なセールスイネーブルメントツール。資料の共有や編集に特化したツールです。アカウント数無制限で、あらゆる形式のファイルを一元管理できます。

商談中に「類似例や過去の事例をすぐに提供できれば…」と思った経験がある方も多いはず。資料の数と質、そしてタイミングは成約率に直結する重要な要素です。Groupfileなら商談の質を高められるだけでなく、複数のファイルをまとめてLP作成までまるごと対応。

商談の決め手に欠ける、そんな時に頼りになるセールスイネーブルメントツールです。

セールスイネーブルメントツールを選ぶ際のポイント

ここからは、セールスイネーブルメントツールを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。

課題抽出には外部の声も取り入れる

営業の課題を抽出し、それらを俯瞰的な視点で解決していくのがセールスイネーブルメントの考え方ですが、その課題抽出が誤っていた場合は的外れな改革を打ち出すことになります。課題を抽出する際には営業部だけでなく外の声も取り入れましょう。

懇意にしている取引先の担当者や顧客といった社外の関係者はもちろん、別部署の同僚にアドバイスを求めるのも一つです。営業部の中からは見えない課題が見つかる可能性があり、またそうした課題こそ定常化しているボトルネックであることも少なくないでしょう。

様々な声を集めて、営業部の課題を抽出し、その課題を改善できるセールスイネーブルメントツールを選ぶのが大切です。

ツール以外で課題解決できないか模索する

初めからセールスイネーブルメントツールを導入するのではなく、まずは自分たちの手で課題を解決できないか模索してみることもおすすめ。人力ではコストがかかりすぎる課題だと気付いたり、意外とすぐに解決できたりといった発見があるはずです。

その上で解決できずに残った課題には、以前よりも高い解像度で原因や解決策が見込めているでしょう。その視点でセールスイネーブルメントツールを吟味すると、自社に適したツールが見つけやすくなります。そのため、まずは自分の手で解決を図るのがおすすめです。

課題と機能が紐づいているか確認する

精査して残った課題に対して、導入するツールが適切に働くかは最も重要なポイントです。せっかく抽出し精査を済ませた課題に対して効果がないツールを導入してしまっては元も子もないため、事前にツールの機能や強み、操作性などをチェックしておきましょう。

セールスイネーブルメントツールの導入事例

ここからは、セールスイネーブルメントツールの導入事例を3つご紹介します。

・オリックス野球クラブ株式会社

・株式会社セブン・ペイメントサービス

・ゆうちょ銀行株式会社

それぞれ詳しく見ていきましょう。

オリックス野球クラブ株式会社

オリックス野球クラブ株式会社はMashmatrix Sheetを導入し、セールスイネーブルメントを実現。もともとは問い合わせ画面を外部に依頼して構築していたものの、仕様のカスタマイズができず不便だったと言います。

また、SF上で問い合わせ履歴や詳細を参照するには、一件ずつレコードにアクセスしなければならず、ページ移動が増えて煩雑になっていたとのこと。

Mashmatrix Sheetを導入したことで、業務内容に応じて柔軟な編集が可能になり、オペレーターが自由に仕様を変えられるように。また別ページの情報も変遷なしで参照できるようになったためお客様をお待たせしない対応が可能となり、時間短縮に成功しています。

参考:導入事例│Mashmatrix Sheet

株式会社セブン・ペイメントサービス

amptalkを導入した株式会社セブン・ペイメントサービス様。営業に関しては、マニュアル化された商談プロセスがうまく運用できず、他にも属人化による成果のばらつきや新入社員のオンボーディング期間を短縮したいなどの課題感を抱えていました。

amptalkを導入したことで、実際の商談データからプロセスの実践状況をモニタリング可能に。さらにメンバーへのフィードバックもおこない、商談内容が改善したと言います。

さらに、入社から成約までの期間が0.8ヶ月短縮し、2社成約にかかる期間が1.4ヶ月も短縮されました。今期入社の中途社員全員が目標をクリアするという成果を達成。amptalkを上手く活用し、社員教育へ発展させたセールスイネーブルメントの成功が見て取れます。

参考:導入事例│amptalk

ゆうちょ銀行株式会社

全国に2.4万店舗を有するゆうちょ銀行株式会社。オペレーターの架電の品質向上を支援するために、客観的で定量的な指標を求めていたところ、MiiTelを導入。また、コロナ対策のBCP対応が叫ばれる最中だったため分散受電できる体制を早急に整える必要がありました。

MiiTelを導入したことでオペレーターごとの応対品質が数値化され、通話時間や話速の差、トーク・リッスン比率、被り回数、沈黙回数、抑揚などの細かな要素ごとにレーダーチャートを作成して評価できる定量的な指標が機能し始めます。

また、インターネット回線だけでIP電話が利用できるMiiTelのおかげで、三密を避けた分散受電体制の構築もスムーズに運びました。

参考:導入事例│MiiTel

セールスイネーブルメントツールで営業活動を効率化

本記事では昨今の激化する競争を勝ち抜くためにぜひとも取り入れていただきたいセールスイネーブルメントと、その実現をサポートするセールスイネーブルメントツールについてご紹介しました。ツール選びの参考になっていれば幸いです。

もう一度ツールを選ぶ際のポイントについて、軽くおさらいしておきましょう。

<セールスイネーブルメントツールの選び方>

・課題感
・セキュリティ・サポート体制
・操作性
・機能の範囲
・既存ツールとの互換性

自社の課題を明確にしつつ、最適なツールを探すことが大切です。

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